ゼロ、この悩ましき数, [宇宙]
my challenger's log Ⅱ 2冊目
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my challenger's log 一冊目は、
こちら
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ジャイロセンサー、デジカメの手振れを自動補正する技術は、村田製作所の開発である。
ビデオ、カメラ等の手振れ防止、自動車、ロボット等の姿勢制御に応用されていると聞く。
ヤジロベーを思い出してほしい。前後左右に揺らいでも、支点はぶれない。重心が支点より下にあるためだ。ゼロ点のバランスである。
よく頭に血が上る、と言われる。冷静、適格な判断、決断ができない状態になる。頭が重くなり重心が上がり、自分の立ち位置がぶれてくる。
頭を空っぽにリセットし、自然体、平常心に戻り自己の軸足を確かなものにせねばならない。
太陽、月、星の光りは揺らぎの中にあるという。そよ風、小川の流れ等にも、宇宙、自然現象の揺らぎが見え隠れする。
自己の心も一刻もとどまることなく、揺れ動く。60兆個もある細胞の再生、活性化等を司る宇宙の定めであろうか。
仏教の根本原理である「空、縁起、無常」に見る、自己は常に揺れ動き、実体がなく、関わり合い、移ろいゆく。
日本仏教には「無」という概念がある。「無」という概念は「空」にも通じる。無は、有の反対表現で、空はうつろで実体がないことを言う。
日本仏教の根本命題は、「空、縁起、無常」で、自己よりも他者の救済を究極の目標とする。自己とは実体がなく(空)、他者とのかかわりの中で(縁起)、常に移ろいゆく(無常)、である。
自己とは、時の移ろいと他者とのかかわりの中で、ある時は「有」、ある時は「無」なのだ。
勝負は時の運、囲碁、将棋、スポーツ等、大勝負の大局を制するものは、自己の私利、私欲を超えた「無心」であるという。
無心、初心に帰れ、ゼロ、この悩ましき数。ゼロ、零、無、確かに何かが違う。
ある、ない、英語表現では、YES or NOであるが、日本語には「まあまあ」という言い回しがある。日本語では、0と1の間に、揺れ動く情報がある。
グラウンドゼロ、西洋では、ゼロから始まり、日本では、1から始まる。日本の1階は、西洋では0階である。エレベーターも、0階から始まる。
政治に携わる者、国を預かる者たちは、公をわきまえ、虚心坦懐、無心でなければならない。自己を捨て去り、超えた彼方に、他者、国民のために尽すという「礼」が生まれるのかも知れない。
米国のトランプ新大統領は、アメリカファーストを掲げ、大統領令による人間の自由と尊厳への挑戦で、世界に混乱を招いている。
世界の指導者には、品位、礼儀を重んじてほしい。
「礼」とは、まさに他者を前にして、自己を「無」にした先にある「礼儀」なのであろうか。
パリ市民の標語に「揺らげども沈まず」がある。
宇宙は無から生まれた、無のゆらぎから誕生したという。
我らが身体も60兆の細胞からなる宇宙である。いのちが、宇宙である由縁である。
星のかがやき、風のざわめき、小川のせせらぎ、みな、このゆらぎを持っている。蛍のひかりにも、ゆらぎがある。
家電、扇風機の風に、そよ風の心地よさを与えるのも、この”ゆらぎ”の技術だという。
人間も含めて自然界にあるこのゆらぎを”1/f のゆらぎ”、という。ひとの身体のリズムも、この1/fのリズムにより、宇宙の摂理の中にあって、心身の健康が維持されると言う
呼吸も自律神経も、この揺らぎのバランスの上に成り立ちます。
織部焼が美しく見えるのは、人間が作り出す揺らぎを投影しているからであろうか。
絵画や音楽が、美しい心地よさを感じさせるのは、この揺らぎの波動に共感するからなのかも知れない。
昔、無能、役立たずの木彫りのあやつり人形を、”でくのぼう”と言った。
単調で抑揚なく、めりはりのない読み方を、”棒読み”と言う。
野球では、ピッチャーが投げて良く打たれる球を、棒球という。ボクシングでは、棒立ちになれば、痛烈なパンチを打たれる。
何故なのか。一連の動作の中に、揺らぎとリズムが無いからである。ピッチャーは、揺れて落ちたり、曲がったりする変化球を投げ、バッターを幻惑し、ボクサーは、身体を揺らし、変幻自在のウイービングとフットワークでパンチを避ける。
宇宙、自然等の森羅万象には、すべて1/f ゆらぎが密接な関係を持つと言う。
宇宙が、神の創造物と言われるが故に、人間の身体も、小宇宙と言われる。心臓の鼓動にも、1/fゆらぎがある。人間の身体のリズムは、「1/f ゆらぎ」になっているという。
人生は、この1/fゆらぎの連続である。春夏秋冬、めぐりくる季節は、絶えずゆらぎを繰り返しやってくる。
星の光は、キラキラと輝く。この光は、1/f のゆらぎにより、またたいているという。
海の潮風、波のざわめき、小川のせせらぎ、ホタルの光等は、みなこのゆらぎを持つ。ひとの身体のリズムや心拍数は、この1/f のゆらぎによりコントロールされているという。
「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」、方丈記の一節。自然界の法則でもある、ゆらぎ行く無常の光景である。
頬に当たるそよ風が心地よいのは、強弱のリズムがあるからであろうか。音楽においても、曲の流れの中に、強弱、1/f ゆらぎのリズムがある。
絵画の中にも、ゆらぎがあるという。
「1990年、花と緑の国際万国博、松下館のBGMとして使われた旋律は、H・ルソーの「異国風景」の絵画の色の濃淡を音の高低におきかえて創られた。実際に演奏してみると、とても美しく響いた」 (佐治晴夫 「ゆらぎの不思議な物語」より)
音楽の流れの中にある旋律、コードやリズムの強弱が、人間の身体のリズム、1/f ゆらぎに響き、癒しの旋律と深く関わってくるのかもしれない。
厳しい冬の季節の中にも、ふと、あの陽だまりの一瞬がある。そよ風と陽差しの強弱に、1/fゆらぎを感じる心地よさがある。
春の終わり、あのタンポポの白い綿毛が、どこへ行くのか、風に揺られてふわふわと舞う。
ひとの身体のリズムと、自然界の持つリズムが同期し、心身が癒されリフレッシュされる一瞬である。
究極の揺らぎとは、ひとの”恋のときめき”であろうか。
さわやかな一日を健康に過ごすためには、朝一番の太陽を浴び、血液サラサラ促進のため、一杯の水を飲むことから始まります。
身体の中の「気」や「水」の流れがリセットされ、さわやかな目覚めが身体中を駆け巡ります。
リセットとは、一旦、無、ゼロに戻り、そこからやり直すこと。明日を切り開く活力を秘める。
ゼロ、始まりなのか、終わりなのか、この悩ましき数。人類に与えられた最大の難問。
「神は存在するか、否か」の問いの前に立ちはだかった神秘の数であるのかもしれない。
参考図書
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2017-02-02 23:28
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